公益社団法人 全国調理師養成施設協会 公益社団法人 全国調理師養成施設協会 公益社団法人 全国調理師養成施設協会

For Students 調理師学校って?

調理師学校(調理師養成施設)って?

調理師学校(正確には調理師養成施設と呼びます。)は、調理師としての資格に必要な知識や技能を習得するための教育機関です。調理師学校は、学校教育法に基づいて設立された学校であるとともに、調理師法に基づいて、都道府県知事の指定を受けなければならないこととなっています。
都道府県知事は、調理師法の目的に従い、職業人としての調理師を養成するために必要な一定の基準(設立者の資格、入学資格、修業年限、教育内容、授業時間数、教員の資格、施設・設備など)を満たしている者に限ってこの指定を行います。したがって、都道府県知事から指定されている調理師学校は、いずれもこの厳しい設置基準を満たしていることになるのです。
このようにすべての調理師学校は、学校教育法と調理師法の2つの法律の定めによって、必要な一定の基準をクリアしているとともに、厳しい指導が行われているので、その運営は適正に行われています。
調理師学校に入学して、調理師として必要な知識と技能を習得し卒業すると、卒業と同時に調理師免許の取得資格者となり、住所地の都道府県知事に必要な書類を添付して調理師免許証の交付を申請すれば、調理師免許証が交付されます。

入学資格は?

調理師学校に入学できる者は、学校教育法第57条(高等学校の入学資格)に規定する者、つまり中学を卒業した者であれば、だれでも入学資格があります。
現在は、専修学校・各種学校・高等学校の調理科・大学・短期大学・短期大学校などさまざまな学校で調理師免許を取得できる課程が設置されており、高校生から社会人まで幅広い年齢層の方々が学んでいます。

どんなことを学ぶの?

授業の内容は、調理師として必要な知識及び技能の習得を目指すものとなっています。その内容と授業時間数は、最低の基準として、6つの教育内容と必修科目960時間(32単位)以上と定められています。

教育内容・教育目標の概要

食生活と健康90時間(3単位)以上

健康の保持・増進に寄与する食生活の重要性を認識し、我が国の健康の現状とともに、調理師法、健康増進法及び食育基本法などの健康づくりや食生活の向上に関する法規や関連する対策及び活動について理解することを通して、調理師が果たすべき役割を理解する。

食品と栄養の特性150時間(5単位)以上

食品の成分や特徴、食品の加工や貯蔵の方法、生産や流通の仕組みとともに、エネルギーや栄養素の体内での働きに関する知識を習得する。また、食品、栄養と健康の関わりを理解し、健康の保持・増進を担う調理師としての自覚を養う。

食品の安全と衛生150時間(5単位)以上

食品の安全の重要性を認識し、飲食による危害の原因とその予防法に関する知識や技術を習得するとともに、食品衛生に関する法規及び対策の目的や内容を理解し、食品衛生の管理を担う調理師としての自覚を養う。

調理理論と食文化概論180時間(6単位)以上

調理の原理について、栄養面、安全面、嗜好面(おいしさ)等から、科学的に理解するとともに、調理に使う食材の特徴、調理の基本操作、調理の目的や規模に応じた調理器具・設備等に関する知識を習得する。
食文化の成り立ち、日本と世界の食文化及びその料理の特性を理解し、食文化の継承を担う調理師としての自覚を養う。

調理実習300時間(10単位)以上

調理師としての基本的な態度を身につけ、調理師の業務について、調理技術の習熟度による業務内容の分担や役割を理解する。
調理の基本技術を反復することにより習得することで、その重要性と必要性を理解する。
調理機器・器具の取扱い、食材の扱いと下処理、調理操作、調味、盛りつけ等の調理過程全体の基本技術を学ぶとともに、各種料理の特性を調理を通して理解する。

総合調理実習90時間(3単位)以上

調理師の業務全体を理解するために、衛生管理、献立・調理、食事環境、接遇等を総合的に学ぶ。
集団調理の基本技術を学ぶとともに、食品、栄養と健康の関わりについて、調理を通して食事に調整する意義を理解する。