公益社団法人全国調理師養成施設協会は、昭和48年に誕生し、今年で50周年を迎えることとなりました。
私が協会に入った時の会長は、辻学園日本調理師学校の辻 勲(つじ いさお)先生でした。辻先生はいつも調理師養成の進むべき道を見据えて、50年経っても、100年経っても色あせない夢を語っておられました。私たちは、羨望のまなざしでその姿を見つめていました。
設立から50年間、協会は一丸となって、調理師養成教育の質向上、調理技術の向上、食文化の発展に寄与するべく、邁進してきました。これらを実現するため、各種教材の発刊、グルメピックの実施、食育事業の推進、調理技術教育学会や実技検定制度の創設など、さまざまな事業を精力的に展開しています。
この50年はあっという間の出来事だったような気がします。ただただ真っ直ぐ前を向いて歩いてきました。しかし、まだやらなくてはいけないことがたくさんあります。これから安全安心な日本の食・食文化を支えながら、日本の調理技術やその背景にある精神を世界に発信できる調理師を育てることが、私たちの使命です。今年は、また新たな気持ちで前を向いてスタートする記念の年です。皆さまのお力添えをいただきながら、これから先の50年に明るい光を見いだしながら邁進してまいります。